鈴木 隆文

ブレインマシンインタフェース
所属:
情報通信研究機構(NICT)
未来ICT研究所
脳情報通信融合研究センター
企画室 室長
その他の所属:
大阪大学招へい教授
Fax:
06-7710-9280
住所:
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-4

我々はブレインマシンインタフェース(BMI)技術の研究開発を、次世代脳科学基盤研究への展開および臨床応用を視野にいれつつ進めています。

我々は、CiNet内外のグループと連携して、多点柔軟電極アレイや、UWB(Ultra Wide Band)技術を用いたBMI信号の無線伝送システムや、微小流路を備えた神経電極などの研究開発を進めていますが、さらにBMIのデコーディング(信号解釈)アルゴリズムや、感覚情報フィードバック、神経系の可塑的変化の制御、などの新しい技術の研究開発にも取り組んでいます。

我々は特に、皮質脳波と呼ばれる脳の表面に直接置いた電極から計測される脳波信号に注目しています。これは、脳に電極を刺し入れる方法に比べて侵襲性が低く、また頭皮上で計側される通常の脳波に比べて情報量が大きいことから、臨床用BMIの信号源として注目を集めつつあるものです。

現在我々はBMIのための超多点計測システムを新規に開発しています。これは1024~4096点の皮質脳波信号を計側および増幅してUWB技術によって無線伝送するシステムです。こうした技術が脳科学分野の基盤研究および臨床応用に大きく寄与することを願っています。

主要な業績:

Kaiju T, Inoue M, Hirata M, Suzuki T,
High-density mapping of primate digit representations with a 1152-channel μECoG array, Journal of Neural Engineering, 18(3) (2021)

Kaiju T, Doi K, Yokota M, Watanabe K, Inoue M, Ando H, Takahashi K, Yoshida F, Hirata M, Suzuki T, High Spatiotemporal Resolution ECoG Recording of Somatosensory Evoked Potentials with Flexible Micro-Electrode Arrays, Front. Neural Circuits, 11 (2017)

Ando H, Takizawa K, Yoshida T, Matsushita K, Hirata M, Suzuki T Wireless multichannel neural recording with a 128-Mbps UWB transmitter for an implantable brain-machine interfaces, IEEE Trans Biomed Circuits Syst, 10(6):1068-1078 (2016)

略歴:

1998年:東京大学大学院より博士(工学)を取得。
1998年~2012年:東京大学助教および講師として、神経刺激による人工触覚生成、人工心臓の神経情報による制御、柔軟神経電極などの研究開発に携わる。
2012年より現職(CiNet)。

Lab Members:

研究者
・海住 太郎
深山 理

研究技術員
・高橋 めぐみ
・面川 雅司
・朴 成哲