磁気共鳴イメージング(MRI)

CiNet棟には、人間の脳の構造、機能、物質分布を計測するための3T-MRI 3台と7T-MRIがあります。また、高水準の刺激・生理応答モニタリングシステム、リアルタイムの分析・オンラインニューロフィードバックシステムを備え、新しいシステムの設計・実装を担当する研究者・技術者チームが研究開発を行っています。この他にもiFReCにある小型動物用11.7T-MRIや統合的fMRI-PETシステムも活用しています。

脳磁計(MEG)

CiNetには、360チャネル高密度MEGシステムがあり、座位および臥位にて人間の脳活動計測ができる他、リアルタイム分析とオンラインニューロフィードバックを結び付けた実験を含む認知タスクに対応する機器が完備しています。計測に関わるヘリウムの供給・回収については阪大と連携して対応するとともに、計測にかかるヘリウム回収については、阪大低温センターと協力関係になり、2014年後半には、独自の回収再利用システムも整備されます。この他、神戸支所には148チャネルのMEGシステムもあります。

情報ネットワーク技術(ICT)

ICTの研究者は大規模なネットワークシミュレーションを可能とする一連の高性能コンピュータ設備、およびスーパーコンピュータ設備を使用しています。また、関連するNICTの研究機関には、ナノコンピューティングから量子ICT、フォトニクス、宇宙通信に至る研究に使用できる高度なICT施設が備えられています。また、理化学研究所・神戸事業所のスーパーコンピュータ「京」や、NICTの「大規模スマートICTサービス基盤テストベッド」を利用した研究も進められています。

脳波記録(EEG)および近赤外分光法(NIRS)

CiNetでは、標準的用途用に加え、携帯型無線型EEGシステムや高密度記録用EEGシステム(湿式および乾式電極)を開発してきました。またATR(国際電気通信基礎技術研究所)では従来型fNIRS(機能的近赤外分光法)の他、高密度・無線型fNIRS システムを使用して研究しています。

経頭蓋磁気刺激(TMS)、経頭蓋直流電気刺激(tDCS)、経頭蓋交流電気刺激

CiNetは、人体および動物用の経頭蓋磁気刺激装置(TMS)および経頭蓋直流電気刺激装置(tDCS)、経頭蓋交流電気刺激装置を所有しており、EEG-TMS統合システムや携帯型tDCSシステムの他、臨床治療で利用されるシステムも研究に活用されています。

視覚表示および感覚刺激

CiNetは、大型3Dプロジェクションシステム、仮想現実視覚システム、広視野MRI投影システム、統合型3D視覚音声システム、モーションプラットフォーム/航空機操縦シミュレータなど、様々な没入型ビジュアルシステムを所有しています。痛み・温度に関する実験のための接触熱刺激装置や最先端の音声配信システムも備えています。

脳神経外科

大阪大学病院脳神経外科は、侵襲的および非侵襲的なブレイン・マシン・インタフェース(BMI)の分野で世界でも有数の研究センターです。侵襲的BMIエレクトロニクス、無線伝送、3Dプリンター作製個別化医療用人工神経で世界を牽引しています。

運動制御

CiNetは人間の運動制御能力を調べるためのマニピュランダムを複数所有しています。これはMRI環境で、あるいはTMS(経頭蓋磁気刺激)と同時に使用することができます。この他、携帯型運動センサーや大規模モーションキャプチャシステムも備えています。

実験室施設

CiNetは、条件付け、学習、迷路実験といった動物行動パラダイム用の装置を備えた多彩な実験室施設を所有しています。また、生体内電気生理学、覚醒時生理学的刺激や刺激伝達のための装置や細胞・分子レベルの神経生物学や2光子イメージングなどの顕微鏡法のための実験設備も整備されています。

ロボット工学

CiNetおよびATR、大阪大学の連携先では多種多様なロボットを研究に利用すると同時に、また、開発もしています。
それらは、アンドロイドやテレイグジステンスロボットから、ヒューマノイドロボット、リハビリテーション用や能力増強用の着用型ロボットなどにわたります。