PI(Principal Investigator)

西田 知史

脳情報デコーディング、人工知能、意味、感性、意識

所属:

情報通信研究機構(NICT)
未来ICT研究所
脳情報通信融合研究センター
脳情報工学研究室
主任研究員

その他の所属:

大阪大学 大学院生命機能研究科 招へい准教授

Phone: 

070-7061-6277

住所:

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-4

Email: 

s-nishida at nict.go.jp

Homepage:

私たちのグループは、2つの目標のもと研究を進めています。一つの目標は、意味や感性のような人間らしさや個性を生み出す認知情報の脳内表現を理解することです。もう一つの目標は、その知見を利用して、人工知能(AI)を人間らしいものへと進化させることです。

私たちを取り囲む世界は、多種多様な感覚情報にあふれています。人間の脳は、そこから意味的なまとまりを見出したり、好き嫌いや様々な印象を感じたりして、一人ひとり異なった方法で世界を認識しています。その脳内メカニズムを理解するために、私たちの研究グループでは、意味や感性の脳内表現を個人ごとに可視化する研究に取り組んでいます。この目的を達成するために、複雑な感覚入力が引き起こす脳活動をfMRIによって計測し、数理分析を適用して脳内表現のモデル化を行っています。また、脳内表現のモデルを、脳活動からその人が知覚した意味や感性の内容を読み取る、脳情報デコーディング技術の開発にも利用しています。

人間らしさを生み出す脳内メカニズムの理解は、AIを人間らしいものへと進化させるためにも利用できます。近年、AI技術は著しい発展を遂げていますが、人間を理解し、人間のように振る舞うAIはまだ創り出されていません。しかし、AIが人間と共生する未来社会の実現には、そのような人間らしいAIが必要不可欠です。私たちの研究グループでは、fMRIデータからモデル化した個々人の脳内表現をAIに融合して、AIの判断を人間に近づける技術の開発に取り組んでいます。また、脳活動から可視化した知覚内容を基に、AIの人間らしさを評価する技術も開発しています。

これらの研究成果は、一人ひとりの個性が尊重される豊かな未来情報社会の実現につながると考えています。そのような社会の実現を促進するため、私たちのグループは企業と連携して、研究成果の実社会応用にも積極的に取り組んでいます。

主要な業績:

Niikawa T, Miyahara K, Hamada HT, Nishida S. A new experimental phenomenological method to explore the subjective features of psychological phenomena: its application to binocular rivalry. Neuroscience of Consciousness 2020(1):niaa018, 2020.

Nishida S, Nakano Y, Blanc, A, Maeda N, Kado M, Nishimoto S. Brain-mediated Transfer Learning of Convolutional Neural Networks. Proceedings of the Thirty-Fourth AAAI Conference on Artificial Intelligence 34(4):5281–5288, 2020.

Miyahara K, Niikawa T, Hamada HT, Nishida S. Developing a Short-term Phenomenological Training Program: A Report of Methodological Lessons. New Ideas in Psychology 58:100780, 2020.

Nishida S, Nishimoto S. Decoding naturalistic experiences from human brain activity via distributed representations of words. NeuroImage 180(A):232-242, 2018.

Nishida S, Tanaka T, Shibata T, Ikeda K, Aso T, Ogawa T. Discharge-rate persistence of baseline activity during fixation reflects maintenance of memory-period activity in the macaque posterior parietal cortex. Cerebral Cortex 24(6):1671–1685, 2014.

Lab Members:

学生
・川畑 輝一

研究補助
・Antoine Blanc
・小山 ひとみ