前田 太郎
所属:
大阪大学大学院情報科学研究科 教授住所:
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-4Email:
t_maeda at ist.osaka-u.ac.jpHomepage:
http://www-hiel.ist.osaka-u.ac.jp/本研究室のテーマは「ヒトの脳にとってのリアリティとは何か?」です。
脳が思い描く世界像(これは自身の身体像も含みます)は全てヒト自身の身体性によって決定される感覚/運動情報によって構築されています。
物理的な関係性を完全に一致させたテレイグジスタンス技術を用いればヒトは特別な技術を要することなく直観的にロボットを操縦することが出来ます。この技術の中では、ヒトとロボットの身体性に基づいて感覚/運動情報をデジタルデータに変換します。このデータは記録・伝送・再生が可能ですので、この際の体験を共有することが可能になります。これはヒト-ロボット間だけではなくヒト-ヒト間においても適用可能です。これを実現するために、我々は一人称の体験を他人と共有するための方法論である「パラサイト・ヒューマン (Parasitic Humanoid: PH)」を提唱しています。PHはウェアラブルな人間・機械間をつなぐインタフェースであり、装着している人の感覚・運動などの体験を複数のモーダルにわたり一人称視点で計測、記録、再生を行うものです。
これは共有スキルの伝達をする際に有効です。人間はキーとなる動作で一連の動きを分割して他人に教えますが、我々はこのように分割された人間の動作意図を「つもり」と呼んでいます。これは操縦者の動作意図とロボットの分節動作を一致させることで、小さな自由度を持つコントローラを用いて大きな自由度を持つロボットを直観的に操縦するために提案された手法です。このことからも「つもり」はある種の意図の原型をなしており、ブレイン・コンピュータ・インタフェースを構築する際の意図の理解に役に立つと考えられます。
主要な業績:
Taro Maeda, Hideyuki Ando, Hiroyuki Iizuka, Tomoko Yonemura, Disuke Kondo, Yuki Hashimoto: Immersive tele-collaboration with Parasitic Humanoid: how to assist behavior directly in mutual telepresence: The 21th International Conference on Artificial Reality and Telexistence (ICAT 2011), Osaka, Nov. 30, 2011.
Niwa, M., Okada,S., Sakaguchi, S., Azuma, K.,Iizuka,H.,Ando,H.,Maeda,T,Detection and Transmission of “Tsumori”:an Archetype of Behavioral Intention in Controlling a Humanoid Robot,20th International Conference on Artificial Reality and Telexistence,Dec. 2, 2010,Adelaide, Australia
Lab Members:
研究者
・古川 正紘
学生
・ ALEX WONG MING HUI
・ 宮本 拓
・ 華 俊杰
・ 原 彰良
・ 鳥居 航
・ Hernandez-Carmona David
・ 西尾 直樹
・ 平山 智貴