Friday Lunch Seminar<on-line 開催> 住岡 英信 :"介護施設で認知症高齢者と共生する赤ちゃん型ロボットの研究開発"

2023年12月22日  Friday Lunch Seminar (英語で開催します)
12:15 〜 13:00
On-lineで開催いたします。
→申込みは こちら
(締め切り:12月21日正午、参加要領は12月21日にeメールにてお知らせします。)

演題:介護施設で認知症高齢者と共生する赤ちゃん型ロボットの研究開発

国際電気通信基礎技術研究所
グループリーダ
住岡 英信

担当PI:石黒 浩

Abstract:
高齢者介護において、介護者は高齢者、特に認知症患者とのコミュニケーションに困難を感じることが多い、それは認知・社会情緒の低下や精神疾患により、認知症高齢者では、健康な成人とコミュニケーションの仕方が通用しないからである。研究者たちは、社会的ロボットが、社会的関わりを通じて認知症高齢者の社会的孤独感やBPSD(認知症の行動・心理症状)を軽減することで、介護者と認知症高齢者の両方を支援することを目指し開発を進めている。しかし、これまでのロボットは認知症高齢者をうまく支援できないことが多く、逆に介護スタッフの負担増を招いている。より効果的に介護施設全体を支援するロボットシステムを実現するためには、認知症高齢者の認知特性や介護者の作業をより深く理解する必要がある。本講演では、高齢者介護のために進めている赤ちゃん型ロボットの研究開発について紹介する。まず、介護施設を支援するために我々が進めているミニマルデザインアプローチについて説明する。次に、認知症患者とその介護スタッフが、赤ちゃん型ロボットをどのように受け入れ、介護現場をどのように変えていったかを、実証実験に基づいて紹介する。最後に、ロボットが介護施設で生活するためには、全ての関係者を中心としたインタラクションデザインと認知症患者へのさらなる理解が必要であることを提案する。