PI(Principal Investigator)

Ferdinand Peper

脳神経型アーキテクチャー

所属:

情報通信研究機構(NICT)
脳情報通信融合研究センター
研究マネージャー

その他の所属:

大阪大学大学院情報科学研究科 招へい教授
兵庫県立大学大学院工学研究科 客員教授
神戸大学大学院保健学研究科 客員教授
国際半導体技術ロードマップ(ITRS)新探求デバイス(ERD)ワーキンググループ

Phone: 

080-9098-3248

Fax: 

06-7174-8612

住所:

〒565-0871 吹田市山田丘1-4

Email: 


私は、相互のインタラクションから機能性を得る極めてシンプルな要素で構成されたコミュニケーション・計算システムについて研究しています。こうした高度に分散化されたシステムは、管理が容易でエネルギー消費量が少ないだけでなく、各エレメントの不具合にも強く、また製造コストも安くなります。その一方でユーザーは強力な制御能力を得る他、環境をより深く理解することができます。これまで、私は研究上の関心を神経のシステムに注いできました。それは、神経システムには、簡単なインタラクションを通じてリアルタイムに情報を表し、処理する先天的な能力が備わっているためなのです。

私の研究室では、環境から受ける電力のみで動作し、大量生産でコストが1円未満となる極めてシンプルな多数のノード(サイズはいずれの辺も1mm以下)で構成されるワイヤレスセンサネットワークを開発することを目指しています。鍵となる要件は、ノード内部および各ノード間で、パルスベースのシグナリングを活用することです。それぞれのノードは脳内で観測されるものとよく似た戦略(パルス列の同期や脱同期、空間・時間的な活動パターンの使用など)に沿って、他のノードから得られるパルスを組み合わせて環境についての情報を得るのです。

我々が開発を目指しているパルスベースのワイヤレスセンサネットワークは、現在利用できる従来型のワイヤレスセンサネットワークに比べてコスト効率がよく、またはるかに高密度に配置することができるものです。これにより、リアルタイムのモニタリングが可能となる他、化学災害などの環境中の異常をこれまでよりもずっと迅速かつ正確に検出することができるようになるはずです。ノードはサイズが小さく、コストが安いため、使用後に回収する必要もありません。また、ノードはエネルギーハーベスティング(環境発電)能力を備え、長期間にわたってメンテナンスなしで動作し続けることが可能です。また、センサノードを昆虫に取り付ける、大気中にセンサノードを大気中に撒く、センサノードを表面に塗布する、といった新たな用途も可能になるでしょう。

私はまた次世代のコンピュータアーキテクチャとして、セル・オートマタベースのナノコンピュータの研究にも積極的に取り組んでいます。セル・オートマタはパルスベースのワイヤレスセンサネットワークと同様、強力な機能を実現するためにシンプルな要素間のコラボレーションを採用し、高度に分散化されたシステムです。セル・オートマタのポテンシャルは、その規則的な構造に存在し、これにより高度なリソグラフィー技術と組み合わせた方向を持った自己集合を通じた製造が可能となります。

主要な業績:

Peper, F., Wakamiya, N., Kasamatsu, A., Tanaka, S., Leibnitz, K., Teramae, J., Kasai, K., Otomo, A. On Neuro-inpired Wireless Sensor Networks. Proc. 10th Int. Conf. on Ubiquitous Intelligence & Computing (UIC 2013), Vietri sul Mare, Italy, 589-594 (Dec. 2013)

Peper, F., Lee, J., Carmona, J., Cortadella, J., Morita, K. Brownian Circuits: Fundamentals. ACM Journal on Emerging Technologies in Computing Systems 9 (1), 3:1-24 (2013)

Bandyopadhyay, A., Pati, R., Sahu, S., Peper, F., Fujita, D. Massively parallel computing on an organic molecular layer. Nature Physics 6 (5), 369-375 (2010)

Peper, F., Lee, J., Abo, F., Isokawa, T., Adachi, S., Matsui, N., Mashiko, S. Fault-tolerance in nanocomputers: a cellular array approach. IEEE Trans. Nanotechnology 3 (1), 187-201 (2004)

略歴:

1989 Ph.D. in Theoretical Computer Science at Delft University of Technology, the Netherlands

Announcements / News:
Lab Members:

研究者
Kenji Leibnitz
下川 哲也


学生
松原 崇