PI(Principal Investigator)

Ben Seymour

痛みの神経科学と技術

所属:

情報通信研究機構(NICT)
脳情報通信融合研究センター
脳情報通信融合研究室
特別招へい研究員

その他の所属:

大阪大学 免疫学フロンティア研究センター (IFReC)
Computational and Biological Learning Lab, Department of Engineering, University of Cambridge, UK.
Behavioural and Clinical Neuroscience Institute, Department of Experimental Psychology, University of Cambridge, UK.

Phone: 

080-9098-3255

住所:

〒565-0871 吹田市山田丘1-4

Email: 

Homepage:

 

我々の研究目的は、理論的及び実験的手法を統合することによって、ヒトの痛みの脳内処理システムを解明することです。痛みは我々の生活における精神的・身体的障害の主要因であり、特に高齢化が進む社会では重大な問題となっています。痛みのメカニズムを理解することで、患者の痛みを緩和する新しい治療技術を確立することを目指します。

本研究では、脳神経回路における痛みの情報処理過程を計算モデルとして構築します。計算モデルとしては、脳の情報処理と主観的知覚および観測行動とを直接結ぶ、「システムレベル」のモデルを提案し、モデルの妥当性を行動学的、生理学的および脳イメージング実験によって検証します。本研究室ではこれまでに、ヒトの痛覚システムを再現する基本モデルの構築を実現しました。このモデルでは痛覚に関する全ての複雑な過程を完全に再現することはできませんが、痛みが負の動機と教師信号として作用するシステムの中核となる「構造」を捉えています。さらに難しい課題として、臨床における慢性疼痛の特性を理解することが挙げられます。本研究室では、脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation: DBS)による疼痛治療患者や、慢性腰痛患者の脳活動を計測する、痛覚のトランスレーショナルプロジェクトを開始しています。

臨床以外の研究として、新しい技術を用いた応用研究も行います。痛みを工学的に応用するために、制御システムの設計に使用可能な人工的な痛みのシステムの開発、痛みに対する脳に基づくコミュニケーションシステムの開発等を行います。

主要な業績:

Suyi Zhang, Hiro Mano, Ganesh Gowrishanker, Trevor Robbins, Ben Seymour. Dissociable learning processes underlie human pain conditioning. Current Biology 26(1), 52–58 (2016)

Suyi Zhang and Ben Seymour. Technology for Chronic Pain. Current Biology 24 (18) 930-35 (2014)

Rebecca Lawson, Ben Seymour, Leanoh Loh, Antoine Lutti, Ray Dolan, Peter Dayan, Nikolaus Weiskopf, Jon Roiser. The habenula encodes negative motivational value associated with primary punishment in humans. PNAS  111 (32) 11858-63 (2014).

略歴:

私は脳科学者および神経内科医で、これまで、ユニヴァーシティカレッジロンドン(UCL)で計算論を用いた脳イメージング研究に携わり、UCLとケンブリッジ大学で神経内科の臨床医として勤務してきました。現在は、英国ウェルカムトラストからの研究支援により、CiNetのPIとケンブリッジ大学”Computational and Biological Learning Lab”のフェローを併任しています。また、ケンブリッジ大学付属Addenbrookes 病院に神経内科名誉専門医として所属しています。

Announcements / News:

We may have a post-doc position available - please contact me for more information.

Lab Members:

研究者
中江 文
眞野 博彰
・Tristan Nakagawa
・Jenessa Lancaster