研究者

森 勇樹

所属:

大阪大学 免疫学フロンティア研究センター (IFReC) 特任助教

Specific Research Topic:

小動物用磁気共鳴画像法(MRI)を用いた神経系における免疫反応、免疫細胞動態の可視化

Phone: 

06-6879-4920

Fax: 

06-6879-4921

住所:

〒565-0871 大阪府吹田市山田丘3-1

Email: 

Homepage:

小動物用超高磁場MRI装置をはじめとした非侵襲的生体透視法を用い、神経系—免疫系の相互関係を視覚的に追跡する可能性を探っています。

これまで、脳をはじめとする中枢神経系は、「免疫特権」の器官と考えられていましたが、最近の研究では、多発性硬化症など、中枢神経系の自己免疫疾患と考えられている疾患はもとより、正常の脳でも、神経系と免疫系は相互に関与していることが示されつつあります。しかしながら、免疫細胞などが病態の形成や治癒、また正常時の維持にどのように働いているかは未だよくわかっていません。

神経系においての免疫反応は、脳の機能だけでなく、精神状態、感情、学習など、様々なことに影響をしていることが考えられ、神経系と免疫系の相互関係を理解することは、非常に重要で、近年「神経免疫学」は活発な議論が行われている領域のひとつです。また、神経系、免疫系ともに非常にセンシティブなネットワークのもとに成り立つシステムであり、相互に与える影響を真に評価するためには、無侵襲かつ簡便な測定手技が求められます。

超高磁場MRI装置を使うことで、高い解像度で、非侵襲的に繰り返し撮像を行うことが出来、従来見ることが不可能であった生命現象を視覚化出来る可能性があります。これまで、MRI画像の欠点として感度の低さ、それに伴う解像度の限界が指摘されていましたが、私たちはMRI撮像技術の改良によって、生体内の様々な現象、特に神経系における免疫反応、免疫細胞動態を視覚的に捉えることを目的に研究しています。私たちの研究によって、マウスやラットを用いた動物実験では、生体内の細胞のダイナミックな動きを1細胞レベルで視覚化・追跡することが出来るようになってきています。

私たちのMRIを用いた生体透視化技術の研究開発は、イラストでしか説明出来なかった細胞動態を、真に眼で視ることが出来るようにし、従来の解析からは明らかにされることのなかった、見ることができなかった神経系における免疫システムの飛躍的な理解進展が期待されます。

主要な業績:

Mori Y, Murakami M, Arima Y, Zhu D, Terayama Y, Komai Y, Nakatsuji Y, Kamimura D, Yoshioka Y. Early pathological alterations of lower lumbar cords detected by ultrahigh-field MRI in a mouse multiple sclerosis model. International immunology 26: 93–101 (2014)

Ma Q, Nakane Y, Mori Y, Hasegawa M, Yoshioka Y, Watanabe TM, Gonda K, Ohuchi N, Jin T. Multilayered, core/shell nanoprobes based on magnetic ferric oxide particles and quantum dots for multimodality imaging of breast cancer tumors. Biomaterials 33: 8486–8494 (2012)

Mori Y, Umeda M, Fukunaga M, Ogasawara K, Yoshioka Y. MR contrast in mouse lymph nodes with subcutaneous administration of iron oxide particles: size dependency. Magnetic resonance in medical sciences 10: 219–227 (2011)